物理用語

FORT

Far-Off-Resonance Trap の略。原子の共鳴周波数から大きくずらした周波数の光で原子を捕獲する。

MOT

Magneto-Optical Trap(磁気光学トラップ)の略。前後上下左右の3軸6方向から近共鳴光を照射し磁場と光の偏光をうまく調整することで、原子がその中心か逃げようとすると対向する光のみを吸収するようになっている。これにより、中心の位置から速度を持って逃げようとする原子は対向する光の運動量を受け取って減速、中心位置へと戻っていく。つまり原子の冷却及び捕獲が可能になる。

モット絶縁体 ( Mott insulator )

物質が電気伝導性を示すのは、電子が結晶格子を飛び回ることができることによる。しかし飛び移る先に電子がいて、その電子とのクーロン相互作用が非常に大きい場合は電子は自由に動き回れず絶縁体となるが、これがモット絶縁体である。

別に「ある程度絶縁体」があって「もっと絶縁体」があるわけではない。

マルチモード ( multimode )

レーザーの発振モードが複数あること。レーザーを用いた基礎研究や精密測定においては通常シングルモードが好まれる。

モードを「好きになる異性」と考えるとわかりやすい。「浮気性」なマルチモードとはあまりお付き合いしたくない。

量子シミュレーション ( quantum simulation )

本質的に量子状態(重ね合わせ状態)を用いたシミュレーション。従来の古典計算機では実行不可能であった問題を解くことができる可能性を秘めている。

今のところは「実現される」状態と「実現できない」状態の重ね合わせ状態にある。